FC2ブログ
Loading…

淡水魚汚染からわかること ~どうする!森の放射能~

Posted by Ikkey52 on 25.2012 原発   0 comments   0 trackback
 公益財団法人の森林文化協会が、「グリーン・パワー」という立派な会報を出している。執筆陣の肩書である林政ジャーナリスト、森林ジャーナリスト、林材ライターの違いはいまもってよくわからないが、資源として、環境として、日本の森林の保全を考えようという識者の論稿は、どれも鬱蒼とした森のように奥が深い。
 森と水が切っても切れない関係にあることはいうまでもない。以下、朝日の山本智之記者が10月号に寄せた『放射能と魚・海も川も湖も…』と題する文章から…。

 福島第一原発の過酷事故で、川魚にも放射能汚染が及んでいる。水産庁によれば、淡水の魚から国の基準値である1キログラムあたり100ベクレルを超す放射性セシウムが検出された県は、今年度の第一四半期だけで福島、宮城、岩手、栃木、群馬、茨城、埼玉、千葉、神奈川の計9県にのぼる。
 淡水魚は、海水魚に比べていったんとりこんだセシウムを排出しにくい。どうしてか。海水魚の体は海水のなかで塩漬けにならないように余分な塩分を排出しようとする。真水にすむ淡水魚は逆に、体内の塩分濃度を保つために余分な水分を排泄し続ける。つまり、淡水魚はカリウムやナトリウムをなるべく体内に保とうとするメカニズムを持っている。問題となるのは放射性を帯びたセシウムだが、カリウムとセシウムは化学的性質がよく似ているため、いったん淡水魚の体に取り込まれると長くとどまりやすい。
 水産庁によると、体内に入ったセシウム137が半分になる「生物的半減期」は海水魚で19日~84日。これに対して、淡水魚は50日~340日と長い。それにしても、9県で報告された川魚の汚染は、すでに「生物的半減期」だけで説明できないほど長期化しつつある。川底の泥など環境中に放射性セシウムがとどまり、餌経由で魚に摂取され続けているのが主因とみられる…。

 海水魚に比べて淡水魚の汚染実態の情報は薄いだけに、山本の指摘は貴重だ。川や湖沼の汚染はすなわち森の汚染を映す鏡だからだ。アユ、イワナ、ウグイ、ウナギ、ギンブナ、ゲンゴロウブナ、コイ、ドジョウ、ヒメマス、ヤマメ…。福島県だけでこれだけの種類の淡水魚が汚染されている。福島では県面積の約7割を森林が占める。日本の森は古来から人間が手をかけて、守り育ててきたものだが、この国から森の番人がいなくなって久しく、福島も例外ではない。国は森林の限定的除染を掲げることで、事実上ギブアップ宣言をしている。それをやすやすと受け入れるつもりはないが、かといって、さて、どんな手が打てるというのだろうか。危機は続く。
スポンサーサイト




  • password
  • 管理者にだけ表示を許可する

trackbackURL:http://ikkey52.blog27.fc2.com/tb.php/83-affb44b1

プロフィール

Ikkey52

Author:Ikkey52
ジャーナリスト 札幌生まれ
父方は、奈良十津川郷系+仙台伊達藩亘理系。母方は東三河豊橋系+肥前鍋島藩系+加賀藩系

ショッピング

トラベル

オークション

最新トラックバック

ラビリンス

デラシネ通信

ブログランキング

ブログランキング

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR