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探査機「はやぶさ」と核の破れ傘

Posted by Ikkey52 on 07.2016 政策   0 comments   0 trackback
 地球から30億キロも離れた小惑星イトカワから、地表サンプルを地球に持ち帰った宇宙探査機「はやぶさ」。地球重力外の星からサンプルを持ち帰ったのは世界初という偉業だった。その悪戦苦闘の物語が広く知れると、日本国中がじわじわと絶賛の嵐に包まれた。皇后が御製に詠み、ドラマ化された映画は競作になるほどで、「はやぶさ」ブームはしばらく続いた。

 しかし、外国の軍事筋は別の観点でこの小さな探査機の旅を注視していた。「はやぶさ」のカプセルは、大気圏再突入(リエントリー)に伴う激しい熱に耐えて、南オーストラリアの予想地点近くに的確に落下した。そのことは何を意味しているのか。

 日本にはロケットを大気圏外に打ち上げる技術がすでにある。また大気圏外を飛行させ目的地上空まで制御する技術もある。そして、50数基の原発を長年運転できた前提としてウラン濃縮技術があり、運転の結果としてプルトニウムの蓄積もある。つまり、「はやぶさ」カプセルのリエントリー成功によって、戦略核ICBMを自前で持てる条件がすべて備わったことになる。ジグソー・パズルの最後のピースが揃ったのだ。これまでの日本は「潜在的核保有国」とされてきたが、それが具体性を帯びたわけだ。

 核保有国クラブにはいると、他国から戦争を仕掛けられないというメリットがある。先制核攻撃で相手の国土から戦う能力を奪ったとしても、姿の見えない相手国の潜水艦から核ミサイルを発射され、自国の首都が吹き飛ばされるおそれがあるからだ。勝ち残れない戦争をあえて仕掛ける馬鹿はいない。だから、自国にしか所在を把握できない核ミサイル搭載潜水艦を数隻世界の海に放っておくだけで、核兵器を1万発持っている国に対抗できる。イギリスもフランスも、すでに戦略核ミサイルを格納する陸地のサイロを国土から一掃し、潜水艦だけでやっている。北朝鮮が核開発に狂奔しているのも、最終的に核ミサイルを自国潜水艦に載せたいからだ。

 非核保有国も黙ってはいない。2007年、コスタリカとマレーシアの両政府は「核兵器の開発、実験、製造、備蓄、移譲、使用及び威嚇としての使用の禁止ならびにその廃絶に関する条約案」(核兵器禁止条約)を国連に共同提案した。広島、長崎を核攻撃され無辜の人々を多数殺傷された日本は、技術力と原材料があっても核武装しないことを国是としており、この核兵器禁止条約の発効に向けて率先して外交力を発揮すべきだが、現実にはそうなっていない。核の傘の提供国であるアメリカの顔色が気にかかるのだ。2010年のオタワG8外相会談で岡田克也は、核廃絶をコミットメントにいれるよう提案して会議を紛糾させた(惠隆之介・『誰も語れなかった沖縄の真実』)。「米国の核の傘に守られながら、核廃絶を主張する日本外交は異常」と解されたのだという。アメリカの核の傘は失いたくない、しかし非核武装は国是で譲れない、と胸を張ること自体、矛盾している。

 そもそもアメリカの核の傘は、「同盟国である日本に第三国が核攻撃をしかけると、アメリカは第三国を核報復するぞ」と事前に宣言するから核抑止力を生む。しかし実際には、上記したように、核報復を受けた第三国は遊弋中の核ミサイル搭載潜水艦に、アメリカの中心都市を狙った核攻撃を命じるだろう。いくら同盟国のためとはいえ、アメリカがそんなリスクを取るだろうか。そう考えてみると、アメリカの核の傘というのはすでに、見かけ倒しの破れ傘に過ぎない気もしてくる。日本が核廃絶を、そこまで見通して口にするのであれば、誰も文句はいわはいはずだ。
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