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フクイチ事故教訓の原点を示す大津地裁決定の重み

Posted by Ikkey52 on 10.2016 原発   0 comments   0 trackback
 フクイチ事故から5年の節目にあたり、「この国の合言葉は第二の事故を絶対に防ぐ」ではなかったか、と原点を思い起こさせた効果に注目する。大津地裁による高浜原発3号機・4号機運転停止の仮処分決定だ。運転中の原発に裁判所が停止を命じたのはこれが初という。

 司法判断は概して上級審に行くほど官僚的になる。下級審で画期的判決が示されたところで、高裁、最高裁でひっくりかえされるのを飽きるほど見てきた。上級審でなくても、審理の法廷が違えば、違った判断が導き出される。現に福井地裁は昨年4月、高浜原発の再稼働を認めない仮処分を出したが、関電が原告となった同じ裁判所の異議審で同年12月、再稼動差し止め仮処分は取り消され、結局再稼動に道が開かれた。だから楽観はしないが、一条の光ではある。

 そもそも今回の訴訟で運転差し止めを求めた原告は、高浜原発から70キロ以内に住む隣県民たちだ。福井県の原発について隣の滋賀県民が訴える…。かつてなら、原告適格性がないと、門前払いされかねないケース。しかし、高浜原発に過酷事故が起きれば、被害に遭う可能性を考えなければならない人たちだと、裁判所は認定した。振り返ってみれば、フクイチ事故以前、住民避難計画立案を求められる範囲は半径10キロに過ぎなかった。事故後、原子力規制委員会はこれを30キロ圏に拡大したが、フクイチ事故では現実問題としてさらに広い範囲で住民避難が行われている。70キロ圏住民が当事者意識を抱くのに何の不思議もない。もし原子力を規制する側が、避難のコスト増を考えて、範囲拡大をそこそこのところに収めたとすれば役割の放棄だ。

 例えば函館市は津軽海峡を挟んで向かい合う下北半島に立地予定の大間原発建設差し止めを求めて訴えているが、直線距離で23キロしか離れていないのに、建設に対する合意権を持たない。にもかかわらず、過酷事故を想定した避難計画を立てる義務は負わされている。こうした自治体は全国各地にあり、住民は自分たちの安全に自分たちが関与できないことに苛立ってきた。

 原発を持たない鳥取県は、中国電力島根原発に関わる住民避難対策の費用を中国電力に求め、中国電力はこれを受け入れた。原発がなければ本来負担する必要がない費用だからだ。直接の立地自治体以外の防災費を電力会社が負担するのは異例であって、これが常識になれば、原発稼働のハードルはさらに上がる。今回の大津地裁決定は、国主導の避難計画の具体化に加えて、電力会社にも避難計画への関与を求めた。

 東洋経済オンラインによると、「高浜原発はもともと敷地が狭く、福島第一原発のように汚染水を保管できる場所もない。それだけに、炉心溶融など重大事故が起きた場合に事故対処ができるのか疑問を抱かざるをえない」。
http://toyokeizai.net/articles/-/108804?page=2
 フクイチより条件が悪いのなら、再稼動などもってのほかではないか。
 この国は、戦前、戦後で価値の大転換を経験したせいもあり、過去を忘れ水に流すのを美徳とする傾きが強い。だとしても、5年であの悲劇の教訓をを忘れるのは、多くの死者、そして未だ故郷に戻れない多数の被災住民への冒涜ではないのか。さらに、あえて付け加えるのだが、この国の司法も、今回の決定を上級審でやすやすと覆すようなことがあれば、国民の信頼を失うと覚悟したほうがいい。
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