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自然エネ抑制の策謀と伊方再稼働同意

Posted by Ikkey52 on 27.2015 原発   0 comments   0 trackback
 北海道北部は日本有数の風力発電適地だ。そこに総出力60万キロワットという発電施設を建設し、独自に北海道内の送電線を整備して、北海道と本州をつなぐ海底送電線「北本連系」から首都圏に電力を供給しようという計画が、今月に入って凍結された。事業の主体は、ソフトバンクの子会社だった。
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/economy/economy/1-0187878.html
 事業はすでに実証段階で、500億円を越す国の補助金もつぎ込まれている。この期に及んでなぜ、と疑問も沸くが、不採算見通しとなった主因が「北本連系」増強計画の予期せぬ見かけ倒しにあったとすれば、北海道電力の手抜きぶりは阿漕というほかない。

 一方、太陽光発電の適地は南国だ。朝日新聞がこの夏、各電力会社に行ったアンケートによると、九州電力の場合、8月6日に最大需要1481万キロワットを記録したが、そのうち実に24.6%を太陽光発電でまかなっていた。いうまでもなく夏場の電力需要のピークはエアコン使用によって形成される。太陽光発電は日照が強いほど活発に発電するので、理にかなった優良電源ということになる。ところが、九州電力は電力が余る場合は太陽光発電の電気購入を無期限・無補償でできるように制度を変えた。(『グリーン・パワー 2015・11』環境ウォッチ)
 これもまた阿漕な話だ。北海道の風力、九州の太陽光…、全国的に「自然エネルギーの抑制」に舵が切られ始めているのだ。

 26日、愛媛県知事の中村時広は長期停止中の四国電力伊方原発3号機について、再稼働に同意する意思を四国電力に伝えた。会見で中村は「原子力発電所は絶対安全なものではないと考える。だが、原子力発電所に代わりうるコスト、出力、安定供給という3条件が満たされた代替エネルギーが見つかるまでは最新の知見に基づく安全対策を施して向き合って行かざるをえない」と述べた。しかし、上記の朝日アンケートによれば、四国電力のこの夏の電力需要のピークは8月7日に記録した483万キロワットで、そのうち、約16%も太陽光発電に頼っていた。中村はこうした事実を直視しているのだろうか。しかも四国電力のカバーエリアには、東電、関電のような電力大消費地もない。原発再稼働などしなくても余裕たっぷりなのだ。

 伊方の再稼働同意にはまだほかにも論点がある。原発近くの海域には、日本最大級とされる「中央構造線断層帯」が走り、大地震の懸念がある。中村は「伊方でも福島と同じことが起こるかというのが関心事だったが、津波という観点では福島とは同じことは起こらない」と決めつけた。だが、福島では「起こり得ない」といわれていた事態が現出した。日本で最も細長い半島の先端に立地する伊方の特殊性は危険性と隣り合わせだ。そんな現実も知事はお忘れか。
 大分合同新聞は、「伊方原発から大分県佐賀関半島までは45キロ。事故の規模や風向き次第では大分に放射性物質が飛来する可能性もある。福島を見ても、重大事故が起きれば影響は長期間、広範囲に及ぶことは明らか。同意手続きで蚊帳の外に置かれた大分など『周辺県』の住民の不安は置き去りのままだ」との社説を掲げた。正論だ。
https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2015/10/26/131959827

 この夏までに原発が止まっている状況で電気は日本全国充足していた。自然エネルギーの拡大に関しては、様々に道ができつつある。原発再稼働をやりやすくするために、自然エネルギーを抑制するよう政策誘導したり、フクイチ事故の教訓である被害の広域化に目をつぶって、隣接県民の懸念を軽んじたりすることは、絶対に許されない。
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