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軍事オタク「石破茂」という難題

Posted by Ikkey52 on 30.2015 原発   0 comments   0 trackback
 勝ち目はともかく総裁選の土俵に上がるべく奔走した野田聖子を横目に、ひたすら自重を決め込んだ地方創生担当相、石破茂がやっと自派閥を旗揚げした。一応、ポスト安倍の最右翼の動きだから、マスメディアは型どおり解説入りで伝えたが、論調はどことなく冷めていた。「総理の座は死に物狂いで戦い取るもの。熟柿作戦を取るような者にやすやすと政権は転がり込まない」という永田町暗闘史の教訓を報道各社はあらためて噛みしめていたのかもしれない。

 さてその石破だが、少なくとも2010年の国会議員資産公開まで、東電株の所有で衆参のトップに立っていた。また、長女はフクイチ事故のあった年に東電に入社している。現在の状況は違うかもしれない。ただ、少なくとも報道当時はそうだった。もちろん、株を持った人が、その企業の経営方針を全面的に支持しているとは限らないし、子供の就職先に不満を抱く親もいるから、固定観念でモノをいうのはよくないが、石破の原発観を調べてみたくなった。

 石破は党幹事長だった13年11月、「最終処分場ができると思う方が無責任」という小泉純一郎発言に対して、「自治体の誘致を待つのではなく、政府が主導的な役割を果たすべき」との見過ごせない見解を示していた。同時に、原発の新規建設に関し「再稼働がよくて新設が駄目というのは理論的に成り立たない」とも述べている。明らかに踏み込み過ぎだ。

 さらに遡ると、フクイチ事故の半年後、テレビで以下のような発言をしている。
 「原発のウェートを減らしていきながら、再生可能エネルギーのウェートを高めていくという方向性に異存はありません。ですけども、原発をなくすべきということを目標とするやり方には賛成してはおりません。<略>日本以外のすべての国は、原子力政策というのは核政策とセットなわけですね。ですけども、日本は核を持つべきだと私は思っておりません。しかし同時に、日本は(核を)作ろうと思えばいつでも作れる。1年以内に作れると。それはひとつの抑止力ではあるのでしょう」(報道ステーション 11年8月16日)

 軍事オタクとされる石破の原発観のベースには、国内電力の安定確保という観点とは別に、潜在的核抑止力という発想があった。石破が現時点で日本の核武装に否定的なのは、核拡散防止条約体制を脱退した途端、外国から軽水炉用の低濃縮ウランの供給を止められることを意識してのものだ。ただし、もし、外国からの供給に頼らなくてすむようなバックエンド体制・核燃料サイクルが実現できれば、話は変わってくる。つまり、高速増殖炉の完成に期待を繋いでいるのだ。

 潜在的核抑止力を保持することの是非をここで論じようとは思わないが、防衛上の見地から考えても、原発というテロの格好の標的を、警備しにくい辺地に建てまくって、列島全体を潜在的核汚染リスクにさらすこととの損得勘定は、国防の専門家を自認する者ならおのずからわかっていなければならない。まして高速増力炉‐核燃料サイクルに至っては、構想から70年以上経っても出来上がらず、日本を除く世界各国がその開発からすでに撤退した夢物語であり、そんなものに寄りかかった「核武装のための原発存続論」は、少しの現実味もない。

 安倍晋三の原発政策の背景にも潜在的核抑止力という要素は色濃くあるが、石破が自民党総裁の座を射止め、国政選挙で勝っていくためには、特に原発政策に関して、総理の座を降りたあとの小泉純一郎のように、過去の発言に拘らない、思い切った転換が求められるのではないか。
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