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列島の南と北に見る「原発再稼働問題」の周辺

Posted by Ikkey52 on 29.2014 原発   0 comments   0 trackback
 薩摩川内市の市長と市議会が川内原発の再稼働に同意した。重大事故が起きた場合の責任について、「一義的には電力業者だが、最終的には国が責任を負うべきだ」との岩切市長の発言には驚きを禁じ得ない。市民を守る最高責任者でありながら、自分たちで責任を負えないことにどうして同意を与えられるのか。市議会も市議会だ。再稼働問題を審議する臨時議会で、「再稼働の是非を判断するにあたって、福島第一原発の現場を視察すべきだ」とした市民からの陳情を反対多数で不採択にしたという。彼らの辞書に「教訓」という言葉はないのだろうか。

 鹿児島県の伊藤知事も相当おかしい。同意取り付けが必要なのは、薩摩川内市と県のみ、としている点だ。原発から半径30キロ以内の自治体の議会では地元の声を聴く聞くよう求める意見が採択されているにもかかわらずだ。鹿児島県ばかりではない。こんな話は過去、日本列島各地に珍しくもなかった。ところが福島の事故以来、国や県の言いなりになることを潔しとしない自治体も現れた。例えば、建設中の青森・大間原発から津軽海峡を挟み30キロ以内にある函館市だ。同意の蚊帳の外に置かれながら、事故の際の避難計画策定を義務付けられるのは理不尽だと、大間原発の建設・運転の差し止め訴訟を起こしている。市民に責任を負う立場の自治体として当然の選択だと思う。

 薩摩川内市の原発再稼働同意の記事が載った北海道新聞の同じ日の紙面に、同紙が行った興味深い世論調査の結果が公表されていた。北海道電力は、来月から電気料金再値上げを行うが、それについての北海道民の意識を探ったものだ。今回の値上げ幅は平均15・33%で、昨年秋の第1回値上げ前に比べると、実に2割も高くなる計算。異常な値上がり幅だが、値上げに経産省の認可がいらない事業所向けはそれ以上になる。北電は、今回の再値上げは泊原発が停まっているからであり、もし泊原発が再稼働したら料金を引き下げるという。人々の暮らしを人質にしたやり口は、江戸の悪徳商人も真っ青だが、そんな北電の理屈に対して、「電気料金が下がるとしても、原発再稼働は認められない」との回答が41%にのぼり、「料金が下がるなら、再稼働を認めてもよい」の23%を大きく上回った。なんとも勇気づけられる結果だ。なにしろ、再値上げの影響を問う別の設問では「(家計の負担が)かなり重くなる」と答えた人が42%、「ある程度重くなる」が51%もあったのだから。

 こうしたなかで、北海道ガス(略称:北ガス)は、一般家庭向けの電力小売りも含めた電力事業に参入することを決定し、29日までに資源エネルギー庁に対し書類を出し、受理された。北ガスは、札幌周辺といくつかの道内中核都市でサービスを展開する地場のエネルギー企業だ。「泊の再稼働か、さもなくば天井なしの値上げか」と二者択一を迫る北電の強気の背景は、地域独占の企業体であることの一点にかかっているが、北ガスの電力事業参入でライバルの登場がはっきりした。驕れるものは久しからずで、北電の脅しが効かなくなる日も近そうだ。
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