FC2ブログ
Loading…

手抜き除染発覚で再注目される石原「サティアン」発言

Posted by Ikkey52 on 08.2013 原発   0 comments   0 trackback
 除染作業の手抜きが問題になっている。朝日、毎日、東京など各紙が動かぬ証拠を突きつけ、見て見ぬふりだった環境省も重い腰を上げた。本来、除染の効果には論議があった。東京新聞によると、山に近い福島市東部で、昨年3月に除染で毎時1・8マイクロシーベルトまで下がったのが、10月には7・8マイクロシーベルトに再上昇した例もある。論議の決着を見ないうちに、政府が3年間で1兆円を越す予算の投下を決めたのは、見切り発車もいいところだ。

 見切り発車といえば、取り除いた汚染物をどこに置くのか、これまた決着していない。仮置き場はあっても、それが長くなればもはや「仮」とはいえない。血税を使って放射性物質の拡散に手を貸している格好だ。いや、仮置き場自体も足りないのだという。どおりで除染対象境界部分の枯葉など川に蹴りこむはずだ。廃棄物処理の終末をあいまいにしたまま、また、断層調査もいい加減のまま、狭い国土のあちこちに原発立地が推進されてきたのと同じ発想の延長線上に、除染作業もあったわけだ。無反省にもほどがある。

 ところで、安倍新内閣の原発担当相として入閣した石原伸晃が昨秋、福島第一原発を「第1サティアン」と呼んでひどいバッシングを受け、本人も非を認めて謝罪した。自戒を込めて告白すれば、総裁選前の石原の増長ぶりをこころよく思っていなかった自分は、取り上げられた発言の前後の文脈をよく確かめもしないで、ついバッシング報道に同調してしまった一人だ。しかし、除染手抜き報道をきっかけに、あらためて石原発言をいくつかのネット・ソースに当たり直してみると、「福島県郡山市の学校の校庭の隅に、放射能で汚染された土が山のように積まれている。一か所に集めたら放射線濃度は高まる。間抜けな政策だ」「これ、何とかしてくれ(という声がある)。運ぶところは、福島原発の第1サティアンしかない」という論旨であることがわかった。子供たちの日常生活空間に接している仮置き場の長期化を懸念し、強く警鐘を鳴らしたうえ、理にかなった運び込み先まで提案している政治家の発言はそれ自体、何ら指弾されるものではない。世論の風向きを読んで節を曲げたのは情けないが、あとは担当となった本人が自らの発言に責任を持つだけだ。

 片言隻句を捉えての揚げ足取りは、このところずっとこの国のマスコミの宿痾だ。しかもバッシングのしっ放しで、その後の検証はおざなりにしている。経産相の椅子を棒に振った鉢呂吉雄の「罪」はいまや藪の中だ。「サティアン」という表現が穏当でない、というのであれば、「どちらも忌むべき存在ではないか」と反論するだけで十分だ。事実としてサティアンの危険性はすでに封圧済みなのに対し、福島第一の危険性は今も続く。同時に、「原発推進派の言うことだから、下劣に決まっている」という硬直した決めつけを肯定すれば、その逆も正当化することになる。考えてみれば、この国を原発列島にし、フクシマの悲劇を生んだのは、科学的で公明正大な議論が保証されなかったことに起因するのだから。
  

プロフィール

Ikkey52

Author:Ikkey52
ジャーナリスト 札幌生まれ
父方は、奈良十津川郷系+仙台伊達藩亘理系。母方は東三河豊橋系+肥前鍋島藩系+加賀藩系

ショッピング

トラベル

オークション

最新トラックバック

ラビリンス

デラシネ通信

ブログランキング

ブログランキング

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR