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北海道大停電…すり替える産経、逃げ打つ北電

Posted by Ikkey52 on 30.2012 原発・ジャーナリズム   0 comments   0 trackback
 やはり、恐れていた論調が出はじめた。牽強付会ぶりに空いた口が塞がらない。
27日に北海道の室蘭、登別両市を中心に発生した大停電。原因は記録破りの暴風雪で、送電線の断線が相次ぎ、最大5万6千世帯で電気がストップした。完全復旧に4日もかかり、送電用鉄塔が倒壊した登別は、特に停電が長期化した。夜は氷点下の寒さ、家庭の暖房は電気を使う石油ストーブが圧倒的だ。北国の冬場の停電は夏のそれとはちがって住民の命を脅かしかねない。現地ルポに乗り込んだMSN産経ニュースの記者は次のように報じた。

 北海道では泊原発が定期検査に入り、道内の稼働原発はゼロだ。「布団にくるまって寒さをしのぐしかなかった。北海道の冬は泊原発がなければ乗り切れないのでは」。室蘭市のオール電化住宅に住むYさん(72・記事では実名)は電気のありがたみを実感していた。

 記事のタイトルは、上記の部分をそのまま使って、「暗闇の登別『泊原発なければ冬乗り切れぬ』北海道大規模停電ルポ」になっていた。オール電化住宅に住む人の感想を云々する気はないが、プロのジャーナリストであるはずの記者や、タイトルを考えた編集部の整理担当、デスクは、なぜこうした子供じみたすり替えに筆を走らせるのか。いくら原発推進派の産経といえども、この書き方はたちが悪い。泊原発の電気ならば、北電の送電網は無事だったとでも言うのか。

 人の命に関わる冬場の大停電で、私たちが驚かされたのは、むしろフクイチ事故の教訓からさっぱり学んでいない電力会社の旧態依然とした体質だ。送電用鉄塔はこの40年、暴風雪によって一度も倒れたことがない。北海道新聞によれば、今回倒れた鉄塔は1968年に建設され、風速40メートルにも耐えられる設計だった。当日の登別の最大瞬間風速は24.2メートル。しかし実際に鉄塔は倒れた。倒壊のメカニズムを突き詰めると、送電線に水分の多い重い雪がこびりつき、その重量が鉄塔の設計強度を超えた可能性がある。諸データの主観的な読解、ご都合主義的な解釈、経営コストから施設の安全コストの限界を逆算する思考。そして「想定外」という逃げ…。フクイチ事故の背景とまるで同じではないか。

 登別温泉では1万件のキャンセルが出た。工業都市室蘭では臨時休業に追い込まれた中小工場から停電長期化に対する賠償を北電に求める声があがっている。こうした声に対して北電は、鉄塔の設計や整備点検について問題はなかったと居直る。情報伝達の面でも、北電の対応は人をなめたものだった。北電から登別市役所など関係自治体に情報をファックスしたというのだが、停電を知っているのになぜファックスなのか。室蘭では北電が示した復旧見通しが大幅に遅れているのに会見も開いていない。折から北電は、泊原発再開促進の意図が見え透いている冬場の節電キャンペーンの真っ最中。それをテレビ、新聞で見せられる私たちはただただシラケるばかりだ。
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Author:Ikkey52
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父方は、奈良十津川郷系+仙台伊達藩亘理系。母方は東三河豊橋系+肥前鍋島藩系+加賀藩系

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